中長ブログ - sakaguchiさんのエントリ

2011/06/20
本格恋愛陸上小説『蘭』特別編 〜君といた夏〜 第一話「恋愛小説」

執筆者: sakaguchi (22:17)
『じゅるじゅるじゅわーーじゅりゅじゅりゅじゅわじゅわじゅじゅじゅじゅるじゅーーーー』

6月のまだ暑さが残る夕方、競技場のスタートラインに立つ彼の姿を見て、観衆の女達はよだれを垂らさずにはいられなかった。



遠くから見てもわかるその完璧な体は人類の次の姿を想像させた。


その腕は極限まで締め付けられたワイヤーのように細く力強く、その足は荒野をかけるガゼルのようにしなやかであった。

体を支える腹筋は100個に割れており、トップとアンダーの差で定義される(すなわちトップとアンダーの差が10cmの場合にA、その後2.5cm毎にB、C、D…とクラスチェンジする。 y=2.5x+10.0)バストはゆうにZカップはあった。



『スーパー小学生として、江名子小学校マラソン大会からトップを走り続けて来た天才ランナー阪口もとうとうラストイヤーだな。』

ふと誰かが言った。

『いや、阪口は始めから天才だったわけじゃない。あいつは元々は平凡な人間だ。ただ、あいつを天才だとするとしたら…努力の天才という事だろう。』



そう、これは僕の話。平凡で、謙虚で、足も遅く、頭も悪く、空気も読めず…ただ、誠実さと人当たりの良さしかとりえのない僕の話だ。僕の陸上という舞台での恋愛小説だ。



To be continued…
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