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東海学生駅伝(2009)
投稿者: どい 掲載日: 2009-12-17 (2324 回閲覧)

71回東海学生駅伝 


今年も愛工大、中京大、名大の優勝争いが予想された。6月の予選会では名大は愛工大に勝ったが、中京大には3分負けた。そして11月の全日本では3分勝利した。現在優勝に一番近いのが名大であろう。しかし中京大も強い。愛工大も出雲ではよく走っていた。全日本で走った3名は好調。私にはブレーキさえなければアンカー山本で勝てるという自信があった。部員にはもちろん油断や慢心など全くなかった。


 


1区 田中(4年) 8.515km 2647秒 区間2位  平岡(5年)2729


1区は、昨年田中が区間2位で成功している。出遅れだけは避けたいので今年も田中を1区に起用した。やはりスローな展開で始まった。どこの大学もスタートからブレーキだけはしたくない。4kmまでは320秒を超えるラップになった。先頭集団でも15名いる。当然田中も平岡も余裕の表情で付いている。


中間点過ぎから、中京大の渡邊がペースアップした。反応できたのは田中だけだった。終盤では田中が先頭に立つ場面もあった。しかし最後に抜き返されて昨年と同様の2位。区間賞は欲しかったが、先頭と4秒差という最高の滑り出しとなった


 


2区 藤永(M2年) 10.606 km 3307秒 区間6位 飯塚(4年)3511


2区は藤永の起用。研究室の都合などで、私が藤永の練習を直接見ることは少なかった。不安と期待が入り混じった中でのエース区間。好走出来れば20秒から30秒の差をつけてトップに立てる実力がある。逆に不調の場合には1分負けることまでありうる。いずれにしてもレース展開を含めすべて藤永の判断に任せてあった。


今回の藤永はあまりよくなかった。3kmも行かないうちに汗が噴出し、中京大の山下に離されている。明らかに不調。中間点過ぎて見ることができたが、踏ん張ろうと必死に粘っていた。三重中京大の中田に追いつかれた場合、ついていくことが出来れば傷は最小限に抑えられる。そう願っていた。結果、中田も後半伸びず、追い抜かれることはなかったが、愛工大と皇學館大学に先に行かれた。そして先頭中京大との差が111秒。


 


3区 濱田(3年) 8.181km 2620秒 区間3位  加藤(2年)2825


この3区には自信があった。念願の1440秒台も出し、村西、山本と同じ練習が出来ている。ここまで負けてきても、この濱田で射程圏内に捕らえることが出来ると考えていた。オーバーペースが恐かったが、全日本の経験もあるので当たり前な指示をしなくても大丈夫だろう。前半押さえて入り全く差が詰まっていなかった。それはそれでいい。


しかし中盤以降、逆に開いているという情報だった。何かがおかしい。中京大は視野に入らないかもしれないが、愛工大や皇學館大學の背中は見えており絶好の目標となる。走りやすい環境はこれ以上ないはずだ。どうした濱田。


残り3kmで監督車が止まり選手を待った。もらった時よりも差が開いている。濱田の表情には余裕もあるが向かい風の影響もありスピードが上がらない。『前を詰めろ!』と激励したが、不完全燃焼のまま3区が終了。30秒までの差に詰めるはずのこの3区終了地点、129秒まで開いてしまった。優勝は絶望的な状況だ。


 


4区 羽生田(4年) 8.382km 2825秒 区間3位  久郷(M1年)2907秒 


 昨年も羽生田はこの4区を走った。向かい風の中、前を追うしかない。全日本アンカー20kmの反動で、2回ほど調子を崩しかけていたが、最終調整では通常の力が出せるだろうという姿に戻った。梶田4区、平岡6区も代案として考えていたが羽生田に任せることにした。多少のオーバーペースは仕方がない。追い上げるしかない。中間点までに皇學館大学に並び、前を行く中京大と愛工大を必死に追いかけた。しかし力に大きな差があるわけではなく。先頭中京大。2位に後半失速した愛工大でその差が119秒、名大は4位で145秒差。


 


5区 村西(3年) 10.390km 3302秒 区間1位  河合(2年)3457


悔しいけれど大差がついた。しかし村西は諦めていなかった。最初の1kmを皇學館大の鳥羽を上手く風よけに使い、身体がリズムに乗った地点から追い上げにかかった。監督車は愛工大の田中のすぐ前につけていた。この区間の中京大はそれほど強くはないので差が詰まるとすればこの区間になる。田中の動きがいい、先頭と少し差が詰まっている。村西は車の陰にいるのか全く姿を見ることができない。もしかしたら皇學館大に抜かれてしまったのかと不安になるほどだった。しかし最後まで村西は頑張っていた。小学校の中継点直前で愛工大田中の後に迫っていた。名大勢の大きな応援の声が飛んでいた。5区終了で、1位が中京大。38秒差で愛工大。名大は中京大と53秒差。あと少し詰めてアンカーまで行きたい。


 


6区 梶田(4年) 6.344km 1929秒 区間2位  早川(4年)2045


梶田の出来にも自信があったが、この区間で大きく詰めることは難しいだろう。中京大の高木と愛工大の山村が小気味いいピッチでスピードに乗る。梶田はストライド走法である。ジリジリしながら前を見て振り返って梶田の姿を見るのだが、差に変動はない。梶田も力走しているのだが実力の差がない区間だ。終盤で中京大の高木のスピードが鈍り、少し詰まったがまだ遠い。アンカーに渡った時点で中京大と2位愛工大との差が27秒。中京大と名大との差が47秒。


 


7区 山本(3年) 12.314km 3950秒 区間2位  河上(M1年)4218


山本は絶好調。麻保呂以外には絶対負けないと思っていた。30秒差なら逆転できるが、それ以上では苦しい。予定通り最初の入りは意識してスローで入り、左折して上りにかかってから追い上げモードに入った。4km地点で愛工大と並んでいた。山本はもう前しか見ていない。表情の余裕度からみて2位以上は確定した。しかも先頭まで届くかどうか少しだけ希望が見えてきた。中間点で40秒。残り5kmで25秒、22秒と大きく迫ってきた。しかしそこまでが精一杯だった。残り3kmから差が変わらなくなり、山本は諦めた。最後の運動公園の敷地内に入ったときに戦意はなかった。区間賞を狙えと励まし、少し持ち直したものの、ゴールでは34秒差。悔しい2位に終わってしまった。優勝した中京大のアンカー佐藤も力のある選手だが、精根尽き果てたようなゴールシーンだった。大魚を逃してしまった。


 


Bチームも、他大学のBチームに大差を付けられてしまった。平岡、河合、河上そして久郷の4名はまずまずだろうか? 厳しい選手争いの影響があったにせよ、残りの3名は記録から見てブレーキといわれても仕方がない。


 


女子は4名でチームを組むことができず、学連混成としてAで しおり、安川、垣津、Bのアンカーで日佳理がそれぞれ走った。とりあえず来年のための布石は完了した。


椙山はやはりエースの光田がガンガン引っ張って、曽根原が負けずに食らいついていくようなチームにならない限り、大幅な上昇が見込めない。口だけでは駄目だ。


                                             

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